今ちょっとしたブームになっている塗り絵について、皆さんはどう思われていますか?
「塗り絵?」こどもの遊びの一つでしょ。
「大人の塗り絵?」大人の趣味の一つでしょ。
単にそれぐらいにしか思っていないのではありませんか?
実は「塗り絵」には楽しいだけではなく、専門家によると心身にとても良い効果があるのだそうです。
今回はその効果について、塗り絵歴7年になる某おばあちゃんの変化とともにまとめてみました。
・塗り絵は脳全体を活性化
・塗り絵による心理効果
・おばあちゃんの変化と作品
目次
脳全体を活性化
使われる脳の部分
塗り絵の図柄を見ると脳はどんな図柄だろうと考えたり、自分の過去の記憶にあるものと形や色などを照合してみたり、どこから塗ろうか、何色で塗ろうかと考えます。
そして実際に手を動かして塗る作業は、後頭葉・側頭葉・頭頂葉・前頭葉の脳全体を活性化させるそうです。
認知症予防の効果
≪認知症とは≫
「認知症」は病名ではなく、脳の細胞が減少したり、働きが悪くなったりすることによって、記憶や判断力などに障害が起きる状態をまとめて認知症といいます。
認知症になると、ご飯を食べたことを忘れたり、自分のいる場所がわからなくなったり、生活をするうえで支障がでてきます。
脳には多くの神経細胞があり、使われない細胞から死滅していきます。
塗り絵をすることは脳全体の細胞を活性化させるので、認知症の予防に効果があるそうです。
そのうえ塗り絵は運動機能が衰えてきても、かなり高齢になるまで長く続けられることや、かかる費用も少ないことを考えると高齢者にはとてもおススメです。
塗り絵の心理効果
ストレス解消の効果
塗ることに集中していると、雑念が吹き飛び無心になりストレスから解放されることから、ストレス解消の効果があるそうです。
自律神経を整える効果
≪自律神経とは≫
自律神経は私たちの意志とは無関係に24時間働いている神経で、交感神経と副交感神経があります。
- 交感神経:昼間優位にはたらき、心身を緊張させ興奮状態にする
- 副交感神経:夜間優位にはたらき、心身をリラックスさせ鎮静状態にする
交感神経と副交感神経はストレスによってバランスが乱れやすく、乱れると体調不良や精神状態が不安定になることがあります。
セラピーの効果
≪セラピーとは≫
現代医学でおこなう新しい治療法で、手術や投薬を伴わない心理療法・物理療法。
塗り絵にはアートセラピーの効果があり、精神科の作業療法としても取り入れられています。
暖色系に近いほど交感神経を、寒色系に近いほど副交感神経を刺激し、自律神経のバランスに働きかけることがわかっています。
- 暖色系を選ぶ場合 → 無意識に元気な心身の状態にしようとしている
- 寒色系を選ぶ場合 → 無意識に穏やかな状態にしようとしている
また、逆に暖色系を使って心を元気に、寒色系を使って心を鎮静することもできるのだそうです。
塗り絵歴7年の某おばあちゃんの変化
塗り絵を始める前と後の変化
某おばあちゃんは75歳の敬老の日に、孫から色鉛筆がセットになった塗り絵本をプレゼントしてもらいました。
このことが大人になってから、塗り絵を始めるきっかけとなりました。
若い頃から和裁や洋裁が趣味でしたが、60歳頃からは老眼で細かい作業がしづらくなったことや、針仕事をすると肩が凝るとのことで全くしなくなりました。
そして66歳頃におじいちゃんが亡くなってからは、外出も殆どしなくなり1日中ラジオを聴きながら、寝たり起きたりの毎日を過ごすようになりました。
ところが塗り絵をするようになってからは、楽しみができ性格も明るくなり、町内の老人会の行事にも参加するようになりました。
以来ずっと塗り絵を続けていて、7年目になりました(現在82歳)。
ほぼ毎日、朝目が覚めてから午後3時ごろまで、塗り絵をすることにしているのだそうです。
他の人には「塗り絵に出会わなかったら、今頃どうなっとったやろうね。」と、よく口にしています。
それではこのおばあちゃんが、孫から実際にプレゼントされた塗り絵と、始めたばかりの頃から現在までの作品をほんの少しですがご紹介します。
▼大人の塗り絵 色鉛筆BOX【美しい季節の花編】の作品
↑↑ 孫からプレゼントされた塗り絵本/大人になって初めて塗った作品(75歳)
▼大人の塗り絵 色鉛筆BOX【美しい季節の花編】:河出書房新社
・1ページの左が原画、右が塗り絵
・極楽鳥花やバラなど全16図柄
・付属の色鉛筆は15色
・塗り方ミニレッスンページあり
・切り取りミシン目あり
▼大人の塗り絵 色鉛筆BOX【四季の花編】:河出書房新社
・11図柄+ハガキサイズ8図柄
・付属の色鉛筆は20色
・塗り方ミニレッスンページあり
・切り取りミシン目あり
▼やさしい大人の塗り絵【野菜と花編】の作品
▼大人の塗り絵【アレンジの花編】の作品
↑↑ 塗り絵が楽しくなり初めて本屋で購入した2冊の作品(75歳)
▼やさしい大人の塗り絵【野菜と花編】:河出書房新社
・トマトやえんどうなど全12図柄
・原画手本と塗り方ミニレッスンページあり
・切り取りミシン目あり
▼大人の塗り絵【アレンジの花編】:河出書房新社
・パンジーとムスカリ、アジサイなど9図柄+ハガキサイズ4図柄
・原画手本と塗り方ミニレッスンページあり
・切り取りミシン目あり
▼大人の塗り絵【京都の風景編】:河出書房新社
・金閣寺や東寺など全11図柄
・原画手本と塗り方ミニレッスンページあり
・切り取りミシン目あり
▼世界のマンダラ塗り絵100の作品
▼世界のマンダラ塗り絵100:春秋社
・マンダラ模様100図柄
・切り取りミシン目なし
▼30分で塗れるマンダラ塗り絵の作品
↑↑ 塗り絵を始めて2年目ぐらいの作品/本屋で購入(77歳ごろ)
▼30分で塗れるマンダラ塗り絵:春秋社
・マンダラ模様30図柄
・切り取りミシン目なし
▼マンダラ塗り絵の作品
▼マンダラ塗り絵の作品
↑↑ 塗り絵を始めて5年目ぐらいの作品/ネットで海外製を購入(80歳ごろ)
▼マンダラ塗り絵:春秋社
・マンダラ模様72図柄
▼ぬりえブックMANDALA1 赤:エルフ
・マンダラ模様50図柄
・他にもシリーズあり
▼同じ図柄の塗り絵2作品
↑↑ 塗り絵を始めて7年目ぐらいの作品(82歳)
★84歳のおばあちゃんが塗り絵をしている動画はこちら
某おばあちゃんが愛用している塗り絵の道具
「塗り絵」にはまってしまったこのおばあちゃんが愛用している塗り絵の道具一式をご紹介します。
おばあちゃん愛用の塗り絵の道具一式
①36色の色えんぴつ ←よく使う色は単品で購入して補充
②えんぴつ削り(フタなし)←芯が折れてつまっても取り除きやすい
③新聞の折り込みチラシで作った卓上ごみ入れ ←色えんぴつの削りカス入れ
④認知症予防の効果が期待されるアロマオイル
卓上ごみ入れの作り方
★卓上ごみ入れ作り方の動画はこちら
「卓上ごみ入れ」は新聞の折込チラシで簡単に作ることができます。高齢の方や小さな子供さんでも作ることができると思います。
チラシは薄いペラペラなものより、しっかり目のものを使用した方が作りやすくて、使いやすいです。
テーブルや机の上に置き、ごみがたまったら、そのまま丸めて捨てるだけ。ECOで便利!
特に鉛筆や色鉛筆の削りカスを入れるのに最適です。
新聞の折込チラシがなくてもコピー用紙や新聞紙、包装紙など長方形の紙であれば作ることができます。
また薄いペラペラなチラシ等は2~3枚重ねて作ると、しっかりしたものが作れます。
※暇な時に多めに「卓上ごみ入れ」を作り置きしておくと、ミカンやブドウの皮入れ、枝豆や焼き栗の殻入れ、お料理する時の野菜クズ入れとしても重宝します。
※完成品は開かずに底部を折り曲げ、長方形の形にして輪ゴムで止めておくと、かさばらずスッキリ保管できます。
必要に応じて完成品を開いた状態で2~3コ重ねると丈夫になり、対応できるごみの範囲も広がります。
まとめ
費用があまりかからず手軽に始められ、それぞれの人が、それぞれの人に応じたペースで進められる塗り絵。
高齢者ばかりではなく、こどもから大人まで日常生活にうまく取り入れて、楽しみながら心身の健康維持に役立てられたらいいですね。
塗り絵は簡単な図柄で、線が太くて、はっきりしているものから始め、徐々にレベルを上げていくほうが良いと思います。
子供さんから高齢者の方まで、それぞれの人がそれぞれの年代・好み・レベルに応じた図柄のものを選んで、ぜひ楽しんでみてください♪♪
特に図柄が細かすぎてストレスにならないように注意しましょう。
よく読まれている関連記事
>>高齢者の塗り絵の効果!認知症予防効果をアップさせる3つの方法
>>大人の塗り絵おすすめ道具4種!初心者も使いやすい色鉛筆や水彩ペン
>>大人の塗り絵の作品集!82歳おばあちゃんがハマった塗り絵をご紹介
大人の塗り絵には、いろいろな良い効果があるそうですよ。